新築なのに網戸がない?入居前に知っておきたい「標準仕様の落とし穴」

新築一戸建てを購入して、引き渡し当日に気づいて驚く方がいます。

「あれ、窓に網戸がついていない」

実はこれ、珍しいことでも手違いでもなく、多くの建売住宅で起きている「よくある話」です。網戸は最初からついているものだと思っていた、という方がほとんどなので、初めて経験するとかなり戸惑います。

この記事では、なぜ新築に網戸がついていないのか、どう対処すればいいのか、費用や選び方も含めて整理してお伝えします。


新築一戸建てに網戸がついていないのはなぜ?

結論から言うと、多くの建売住宅では網戸は「標準仕様」に含まれていないからです。

「でも、窓はついているのに網戸だけない?」と思う方もいると思います。これには住宅業界の商慣習が関係しています。

建売住宅は、販売価格を抑えるために「生活できる最低限の仕様」で引き渡しされることが多いです。網戸は住むうえで必須ではない(窓を開けなければ問題ない)という扱いで、オプション扱いになっているわけです。

同じ理由で、カーテンレールやテレビアンテナ、照明器具なども標準仕様に含まれていないケースが大半です。「新築なのに照明がない」「カーテンをかける場所がない」といった話も、全て同じ構造から起きています。

一建設・飯田産業・アーネストワン・タクトホームといったいわゆる「パワービルダー系」の建売住宅は特にこの傾向が強く、網戸はほぼ間違いなくオプション扱いです。購入前の説明でサラッと触れられることもありますが、気づかないまま契約しているケースも多いのが実態です。


網戸なしで実際に困ることは?

「換気できない」という点が一番の問題です。

エアコンがあれば夏は乗り切れるかもしれませんが、春や秋など窓を開けて過ごしたい季節に、網戸がないと虫が入り放題になります。特に小さな子どもがいる家庭や、ペットを飼っている方にとっては、網戸なしは想像以上に不便です。

また、最近の住宅は気密性が高く設計されているため、窓を開けて空気を入れ替えることが換気効率の観点からも重要とされています。24時間換気システムが義務化されてはいますが、窓換気とは別の話です。

「引越し後に慌てて業者を探した」「しばらく窓を開けられなかった」という声は、毎年この時期になると聞こえてきます。


網戸のオプション工事、費用の目安は?

費用は窓のサイズ・枚数・メッシュの種類によって変わります。


戸建てで全窓に網戸を取り付けると、合計で5〜15万円前後になることが多いです。窓の数が多い家ほど費用は上がるので、見積もり前に窓の数を数えておくとスムーズです。

メッシュの種類にも選択肢があり、通常の18メッシュのほかに、虫が入りにくい24メッシュや花粉対応品、視界を遮りにくい細かい目のタイプなど、用途に合わせて選ぶことができます。


網戸はいつつければいい?

理想は、引越し前・家具が入る前です。

特に掃き出し窓(リビングの大きな窓)は、ソファやテレビ台を置いてしまうと施工スペースが取りにくくなることがあります。引越し後に「つけたいけど家具が邪魔で作業しにくい」という状況を避けるためにも、入居前のタイミングで済ませておくのがベストです。

また、入居シーズン(3月〜4月、9月前後)は、オプション工事業者の予約が混みやすいです。鍵の引き渡し日が決まったら、早めに問い合わせだけでも入れておくことをおすすめします。

後から「やっぱり必要だった」となった場合でも取り付け自体は可能ですが、施工費が割高になるケースや、スケジュールが合わずにしばらく網戸なしで過ごすことになるケースもあります。


ホームセンターで買って自分でつけるのはどう?

「ホームセンターで売っているし、自分でつければ安上がりでは?」と考える方もいます。

確かに市販の網戸も存在します。ただ、建売住宅の窓は規格が統一されていないケースも多く、既製品のサイズが合わないことがあります。特に掃き出し窓や特殊形状の窓は、オーダーメイドで製作する必要があるため、市販品での対応が難しいことが多いです。

また、網戸の取り付けにはレールへの正確な嵌め込みと調整が必要で、ズレたまま使い続けると虫の侵入を防げなくなるだけでなく、窓自体の開閉に支障が出ることもあります。コストを抑えようとして、かえって手間がかかったというケースも少なくありません。

専門業者に依頼すれば、窓のサイズを実測してオーダーで作るため、ガタつきや隙間の心配がありません。取り付け精度と仕上がりの安心感は、やはり業者に頼む方が確実です。


「説明会でついているって言われた気がする」という場合

デベロッパー(売主)主催のオプション工事説明会で、「網戸のご案内もしています」というニュアンスで説明を受けた場合、「標準でついている」と勘違いするケースがあります。

これは「標準仕様に含まれている」のではなく、「オプションとして注文できますよ」という案内です。見積書をよく確認すると、網戸が別途費用として記載されているはずです。

「確認しなかった自分が悪い」という話ではなく、業界全体として説明がわかりにくいのが正直なところです。わからないことは遠慮なく聞いていい、という姿勢で進めてください。


網戸選びで意外と迷う「メッシュの目の細かさ」について

網戸を取り付ける際、多くの方が見落としがちなのがメッシュの種類の選択です。「網戸なんてどれも同じ」と思いがちですが、実は目的や環境によって選び方が変わってきます。

標準的なのは18メッシュと呼ばれるタイプで、一般的な虫除けとしては十分な性能があります。ただ、小さな虫が多い環境や、花粉が気になる方には24メッシュや30メッシュといったより細かい網目のものが向いています。目が細かいほど虫や花粉の侵入を防ぎやすい反面、風通しが若干落ちる点はトレードオフとして理解しておく必要があります。

また、最近は「視界をできるだけ遮らない」ことを重視した、細い繊維を使ったタイプも人気があります。景色を楽しみたい窓や、リビングの掃き出し窓など、開放感を大切にしたい場所に向いています。

どのメッシュが自分の生活に合うか、迷ったときは施工業者に相談するのが一番です。実際の網戸サンプルを見せてもらいながら決めると、後悔が少なくなります。


まとめ

新築一戸建てに網戸がついていないのは、珍しいことでも欠陥でもなく、多くの建売住宅で当たり前のように起きていることです。ただ、知らないまま入居すると「こんなはずじゃなかった」となりやすい部分でもあります。

引き渡し前に全窓の仕様を確認して、必要なものは入居前にまとめて施工しておくのが、一番スムーズで費用的にも効率的です。

網戸だけでなく、カーテンレール・アンテナ・照明など、同時に確認しておくと後で慌てなくて済みます。「何がついていて、何がついていないか」を一度リストアップしてみることをおすすめします。


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